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◆「海に散骨」広がる…家族多様化、変わる供養

◆ 「海に散骨」広がる…家族多様化、変わる供養

【読売新聞】 04/21 15:56

 少子高齢化や未婚率の増加などから、遺骨を粉末状にして海にまく「海洋散骨」が急増している。

 墓地を返す「墓じまい」をするため、業者には、先祖の遺骨も一緒に散骨する依頼が増えている。

2040年に年間死者数が約168万人になると推計されるなか、供養のあり方も多様化しているようだ。

 海洋散骨を専門に行う「メモリアルスタイル」(東京都江東区)は、毎月20回ほど東京湾相模湾などを中心に全国で散骨を行っている。

専用に借りたクルーザーで出航。

花びらをまき、家族からのメッセージなどを記した水に溶ける短冊や清酒などとともに、水に溶ける袋に入れた粉末状の遺骨を海中へ。

散骨場所は、漁場や観光船に配慮して選んでいる。

 同社が海洋散骨を手がけたのは2010年秋から。

利用件数は11年の42件から16年には437件で、今は毎月約40件の依頼がある。

生前に申し込むなど故人の意思が約7割で、女性の申し込みが多いという。

 費用は、数組の遺族が一緒に参加する合同散骨で12万円。

家族が乗船せず、社員が全てを行う代行散骨は5万円で、全体の約3割を占める。

親族らで船を借り切る方法もある。

 身寄りのない高齢者の散骨も増え、現在は全体の約1割を占めるという。

最期をみとった介護士らが「生まれ故郷が見える場所にまいてほしい」など故人の要望を添えて、申し込むケースが目立つ。

「墓じまい」後の散骨も年間約50件ある。

 3月に散骨体験会に夫婦で参加した東京都江東区の女性(58)は「お墓の管理などで子供に迷惑をかけたくない。 私達を含めて海洋散骨にしようと思う。 お墓に入らないことに抵抗はない」と話していた。

 13年夏から代行散骨のみを行っている「ユニクエスト・オンライン」(大阪市)への依頼も、14年の221件から16年に370件に増えた。

同社は「お墓をどうしようかと真剣に考える人が急に増えた」とみる。