神の画宝 The first Mason ☆☆☆☆☆

近代美術史に残る「最初の石工」カルナ・デ・ドリュンが秘密に遺したと言われる「神姫の俯瞰」と言う秘宝を求めるトレジャーハンティング。

その「血筋」に当たる山師で女癖の悪い地質学者にデミトリに最近「更に」役者としてのキャリアを盤石にしつつあるライアンゴズリング。

なんか「腐ってる」感を醸し出しつつ、地球と言う玩具箱の片隅に残された先祖のパズルのピースを集める純真無垢で有りながらスパルタンな行動力と無限の体力を持つオッサンを好演しています。

アクションもそつなくこなすんですねぇ。

デミトリの年上の彼女にして保護者、更にはパトロンでも有るかつては海運業で名を馳せた一族の長マキシには「どこか超然としているのにユーモラス」な雰囲気を持つティルダスイントン。

一族の「審判」で窮地に立たされても「実はそんなにピンチでもない」風に見えてしまうのはキャリアの功罪なんでしょうかね?。

この二人の「恋人以上夫婦未満」と関係と「人類原初の美的遺産」を求めるエキサイティングな旅が最後まで息もつかせずに物語を牽引してくれて行きます。

二人をサポートする天才的なハッカーにしてVR技術のエキスパート、エイハブにサイモンペッグ。

なんかこの人がスクリーンに登場するだけでニヤニヤしてしまいます。

「俺はバッテリー駆動じゃねえの!」

と言うセリフは「チャーリー」そのものでしたよねぇ。

これは私のスタートレック恋愛症候群とショーンオブザデッドが「座右のソフト」になっている影響でしょうねえ。

物語の滑り出しは「サモトラケのニケ」の「復元」から始まります。

現在の技術を駆使すれば割と正確に「設置当時の」状態も再現出来るんですな。

「スフインクスの視線の先には何が有る?。」

と言う与太話が物語の基本なのですがフリーメイソンの基盤を作ったと言われる「石工」の元祖みたいな人物がいたと言う事実には個人的に驚いてしまいました。

全ての「歴史的建造物」とか「彫像」にレイラインの様な因果関係が有り、それが示す位置が「意外な」場所に結ばれる結末にチョッと胸が躍りました。

デミトリとマキシの微妙な「大人の恋」が心を引っ掻くエッセンスになり、人種と政治と宗教を巻き込んで加速する「さびしんぼう」達の大冒険が心地よいエンタメ作品でした。

…ジョナサンエイブの新作は「お気楽」アクショントレジャーハンティングに収まりましたねぇ。

監督の「これから」も考えさせられる作品でも有りました。